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報復人事が怖い!転勤を断ったらどうなるのか

転勤辞令は、サラリーマンである以上。常に覚悟をしておかねばならない問題です。

しかし、どうしても家庭を離れられない事情がある時に、タイミング悪く転勤辞令が下りたとしたら…。

選択肢は、断るか辞めるかの二択しかありません。

しかし、もし「断る」という選択をした場合、ほぼ間違いなく訪れるのが、「報復人事」なんです。

今日は転勤を断った実例を元に、報復人事の実態について考えていきましょう。

【体験談】海外転勤を断ったら報復人事が…!

今回ご紹介するYさんのケース、転勤は転勤でも「海外転勤」です。

いくら「転勤OKです」という方でも、海外となるとかなり覚悟がいりますよね。

ましてやご家庭の事情がある中での転勤辞令ですから、葛藤はひとしおのものだったと思います。

もちろんYさんの結論は「NO」だったのですが、その後に待っていたのが報復人事だったんです。

教員と総務課の2足のわらじで充実した日々

私は学校法人で教員をしており、30代を過ぎたあたりから、総務の課長職となりました。

総務は一言でいうと、渉外的な部署です。

具体的にどういうことと関わりがあるかといいますと、同窓会や寄付団体、グループ校との交流、そして部活動が全国大会に出たときのマスコミ対応等です。

学校という比較的閉鎖的な環境の中において、いろいろな方と接することのできる楽しくもやりがいのある部署でもありました。

経営トップの交代により海外へ事務所が開設!そして・・・

一般的な企業だと、経営のTOPである社長が変わると、会社の方針も大きく変わります。

私の学校でも校長が代わったことにより、経営方針が大きく変わりました。

留学生のさらなる入学を目指す新校長は、海外に留学生呼び込みの事務所を開設すること決めたのです。

その事務室長として白羽の矢が立ったのが、私でした。

学校側としても大きなチャレンジであり、その大役を私にと考えていただいたのは率直に嬉しかったです。

しかし私には妻の健康上の問題や介護があり、お断りせざるを得なかったのです。

転勤を拒み続けた代償「報復人事」

しかし、新校長は「給与を増やすので介護を外注するように」といって譲らず、なんとか家族間でこの問題を収めるよう要求してきました。

しかし、家族だけ残すことがどうしても出来ない私は、最後まで転勤を断り続けました。

最終的には校長は渋々了解し、別の人間が事務室長として赴任。私は申し訳ない気持ちを感じながらもホッと胸をなでおろしました。

翌年の春のことです。

私に、グループ校への異動と平社員への降格の内示が下りました。

給与額は幸いにして据え置きだったのですが、異動先が他県であることが私を悩ませました。

他県に引っ越すとなると介護もできなくなりますし、妻に慣れない環境を強いることになります。つまり日本にいながら、不自由な点は海外転勤と変わりません

私が海外転勤を断ったことへの報復人事なのは明白でした。

この決定自体にも大いに失望しましたが、それよりも私の将来が明るくないことを悟った私は、退職願いを出しました。

人事権は最強レベルの権力!抗うのであれば相応のリスクを覚悟せよ

Yさんの体験談のように、転勤を断った後に報復人事を受けるケースはかなり多いです。

まず大前提として押さえておくべきことは、「人事権は、会社の中で社長の直接の指示に次ぐレベルの威力をもつ」ということ。

人事権が一旦発動されると、役員クラスでも抗うことは出来ません

人事発令は「個人の都合ではなく全体で設計されているもの」であることから、就業規則にも拒否出来ないように明記されていることがほとんどです。

なので、いかなる事情があろうとも、「原則として拒否出来ない」ものであることは肝に命じておきましょう。

人事権は会社の中で最強クラスの権力!原則従うしか術はない

報復人事は会社側としてもやむを得ない処置

それでも、やむをえず転勤を断らざるを得ないケースはありえます。多くがYさんのように家庭内の問題でしょう。

その場合、会社としては「懲戒解雇」か「転勤辞令(内示)の取り下げ」を行います。

もし「取り下げ」となった場合はいままで通り働けますが、その後のキャリアにおいてほぼ間違いなく「報復人事」が行われます

報復人事の例

・ 部署の異動

・ 降格

・ 出世リストから除外(おもに心象面)

なぜ辞令を取り下げると、会社は報復人事を行うのでしょうか。

それは「人事権の効力の低下を防ぐため」と考えられます。

もし、あなたが転勤を断ったことが周囲に知れ渡ったらどうなるのでしょうか。

今後転勤辞令が下りたときに「○さんのように私も異動できない事情があります」と言い出す社員が必ず出てきます。

「転勤を断るとこのような目にあう」と暗に周囲に知らしめることで、会社は人事権の効力を保たざるを得ないのです。

したがって、いかなる事情があろうとも、人事命令を拒んだ場合はあなた自身の会社生活のルートが大きく変わることは頭にいれておきましょう。

報復人事まとめ いざというときのための備えは忘れずに!

小さいこども、買ったばかりのマイホーム、高齢で近くにいないと心配な両親…

30代を過ぎ家庭をもっている社員なら、誰しも転勤にネックになる理由はもっているものです。

しかし、この程度の家庭の事情」は想定内なので、転勤辞令を拒否する理由とするのは難しいでしょう。

もしあなたが「転勤はできないけれど、転勤辞令が発動されるリスクがある」という環境に身をおいているのであれば、最悪、転職できる備えはしておくべきです

その備えの1つが、転職サイトに登録しておくことです。

30代向け

どうしても転勤が出来ない人は、転勤を断る交渉にあわせて転職先を探すわけですが、あらかじめ登録だけしておくと行動がスムーズになります。

「いざ転職を考え出してから登録すればいいさ」と考えている人は、内示を受けたときのショックを舐めすぎです。

私も転勤の経験がある身ですが、いざ転勤の内示を受けると、頭が真っ白になって何もかんがえられなくなりますよ

そんな状態を回避するためにも、いますぐリクナビNEXTのような転職サイトに登録だけしておきましょう。

「職探しがいつでも出来る」状況だけ作っておけば十分です。

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そもそも、企業によっては「転勤がない雇用形態」もあるようです。

給与の幅が下がるなどのデメリットもあるかと思いますが、先々の安心のため、是非切り替えておくようにしましょう!